? ゼミってなに? | 東京大学経済学部 植田ゼミ

ゼミとは?


ゼミって?
ゼミの重要性
ゼミの選び方
ゼミの選考方法一般
ダブルゼミ

ゼミって?


おそらく新3年生の方は経済学部のゼミについてあまり知らないと思いますし、
ゼミ一般について少し書いておきます。

※最初にお断りしておくと、
経済学部のゼミは、ゼミによってビックリするほど内容や形式や雰囲気が違うので、
ここに書いてある内容は絶対ではありません。
あくまで参考程度に考えてくださいね♪

ゼミというのは、正式名称ではなく、
シラバスでは「演習・少人数講義」と記されているものです。
ただ、「演習・少人数講義」という名称は完全に忘れ去られており、
みんな「ゼミ」と呼んでいます。

ゼミは通常は毎週1回決まった曜日に行われます。
ゼミによっては自主的な勉強会(自主ゼミ、サブゼミなどと呼ばれていたりします)があったりしますが、 基本的には週1と考えてよいでしょう。

ほとんどのゼミは2年間の継続履修が前提とされており、
つまり経済学部に在籍している間はずっとゼミに参加することになります。

多くのゼミでは議論・演習が中心の学習が行われており、
普段の講義とは違い積極的な参加が求められます。

各ゼミでは程度の差はありますが、あらかじめ学習テーマが決められており、
(ほとんどの場合、担当教授の専門分野です)
そのテーマに興味を持つ学生が集まるため、より深い学習ができます。

ゼミの人数も多種多様ですが、
今手元にある昨年度のシラバスをパラパラ見てみると
大体1学年10名前後のゼミがほとんどですね。
3年生と4年生の2学年が在籍するので、(ゼミによっては院生も)
合計10名強〜20名前後の規模のゼミが多いかと思います。

後述しますが、経済学部生にとってゼミが学部の学習の中心となることが多いと思います。
多分4月に入ると「ゼミが勉強の中心」というフレーズをよく聞くと思いますが(笑)

実際、東大の教授と非常に近いところで1つのテーマに沿って勉強ができることは、
とても貴重な機会です。
是非是非、自分にとって最高のゼミを見つけてもらえればと思います。

ゼミの重要性


などと、上で説明したは良いものの、やっぱりよくわからんという人が多いと思います。
そりゃそうですよね〜。
今まで駒場で遊び呆けてたのに、いきなりゼミとか言われても……という人もいると思います。

「たかが週1っしょ? 語学みたいなもんじゃん」
ぐらいですよね。

というわけで、実際ゼミってどのぐらい重要なのよ、ということについてお話しします


・勉強のこと

「君は駒場で何を勉強したの?」

と聞かれて、明確に答えられる人は多くないと思います。
「とりあえず経済行けるように試験前頑張って勉強した」とか
「進級できるようにシケプリ駆使して乗り切った」とか
そんなことはないですか?
いや、明確に「これを学びました!」と言える人はいいんですけどね。

駒場は教養過程なわけですから、幅広く学習するというのはいいことだと思います。
しかし、卒業後になって

「君は東大に入って何を勉強したの?」

と聞かれてもちゃんと答えられないようでは……、

チョットさみしいですよね

ゼミというのは一つのテーマに沿って2年間学ぶのですから、
嫌でもその分野について詳しくなるでしょう。
毎週論文を読んだりするのですから、興味も持ちやすいと思います。

せっかく経済学部という、国内では屈指の経済教育を行っている場所に身を置くのですから、
ゼミに参加して、
「自分は東大でこれを勉強した!」と胸を張って言えるように
頑張ってみてはいかがでしょうか♪



・仲間のこと

1年生のとき、最初は周りに全然友達いませんでしたよね(汗)
そんなとき「クラス」というものはとっても助かる存在だったと思います。
一緒にお昼ご飯食べたり授業の情報交換したり飲みにいったりね!

それと同じです。
専門課程に進学というのは、ある意味リセットです(笑) 今までサークルで仲良くしていた友達とも、(人によっては)考えられないぐらい疎遠になったりします。
恐るべし、本郷生活……

そんな中で、ゼミというのは友人を作るには格好の場所です。
毎週顔を合わせますし、一緒にプレゼンを準備したり合宿に行ったりする中で、
お互いの仲はかなり深まると思います。
合宿で伝説とか作っちゃったときにはもうね(笑)

試験などについても、ゼミのネットワークは大活躍です。
そのあたりの事情は駒場を2年間経験した人ならよくわかると思います。

というわけで、「新しい仲間ができる」という点でも、
ゼミの存在は大きいと思います。

じゃあ駒場のときとそんなに変わらないじゃない、と思うかもしれませんが、
決定的に違うものがあるんですね。

それがいわゆる「就活」というものです。


・進路選択のこと

就活に限った話ではないので、「進路選択のこと」としました。
2年の終わり頃ではまだ実感がない人もいるかもしれませんが、
3年生の春頃から嫌でも進路について考えなくてはなりません。

その時期に仲間がいるということは想像以上に大事なことです。
自分の進路を決めるにあたって、友達と話し合ってみることはとても重要ですし、
実際に就職活動が始まってからの情報戦に耐えるためにも仲間の存在は大切です。

また、ゼミにはテーマがあるわけなので、
集まってくる学生は多かれ少なかれ同じような分野に興味を持っているわけです。
ですから、希望職種も似通ってくることが多いのでお互い相談しやすかったりします。

OBの存在も大きいですね。
民間企業の就職活動で言うなら、OB訪問という形で社員の方にお話を聞きに行ったりするわけですが、 ゼミに参加しているとゼミの先輩に聞きにいけるのでとてもやりやすくなります。
(ただの東大のOBよりもサークルの先輩に聞きにいくほうが、
共通の話題もあって話が弾みそうですよね。それと同じです)

多くのゼミはOB会という形で、現役生とOBとの交流の場を設けたりしているようですし、
進路選択の上でとてもためになるお話が聞けたりします。

これからの人生の方向を決める大事な時期に突入するわけですから、
(まぁ僕なんかはまさにその真っ最中なのであまり大きなことは言えないんですけれどww)
ゼミ仲間と一緒に乗り切りましょう♪

・卒業後のこと

ここは、僕自身まだ卒業してないんで完全な想像なんですけど

先輩の話を聞いていると、卒業してからもゼミ仲間でたまに集まったりしているようです。
また、勤め先によっては、「○○ゼミ出身者の会」なんてものもあったりするようです。

そんな魅力もゼミにはあるんですね〜♪

ゼミの選び方


ゼミについてはなんとなくわかったけど、
じゃあ実際にどういうふうに選べばいいかよくわからん
という人のために、ゼミの選び方のアドバイスをちょっとだけします。

・ゼミの内容

当たり前ですね〜(笑)

でもこれはちゃんと意識したほうがいいと思います。
というのは、4月のゼミ選びの時期になると、
期限も迫ってくるので、焦って人気とかで選んじゃうことがあるんですよね。
あとは、後述しますがどうでもいい噂が流れたりもします(笑)

まぁこれは経済学部っぽく言うと、情報の非対称性のせいなんですけど。
(ミクロ経済学でやったと思います。どうでもいいですねw)

ただ、ハッキリしているのは学習内容です。
シラバスにもちゃんと書いてありますし。

友達ができる、とかいろいろ言ってきましたが、
やっぱりメインは勉強です、ゼミというところは。

実際、毎週論文を読んで議論したりするわけですし、
発表の担当になったりすると準備が結構大変だったりします。

それなのに、全然興味の無い分野のゼミだと後々キツくなってきます。
全然興味が沸かないようなテーマと2年も付き合うのは
かなりめんどくさいことになる
と思うので、
まずは「何を勉強するゼミなのか」というのをメインに選びましょう。


とは言っても、2年生の段階で細かく再分化された専門分野の中から
自分が興味のある分野を選ぶという作業も結構難しいですよね〜。
なので、少しだけアドバイスを。

駒場で専門科目1を合計8科目学習したと思いますが、
その中でどれに興味を持ったかを指針にするとやりやすいです。

専門科目1というのは上手くできていて、経済学の基礎知識は満遍なく身につけることができます。
(だから、もし4学期の試験の前にここ見てる人がいたら、頑張って勉強してください)

ですから、その中でどれが面白かったかで選べば割と選びやすいと思います。
(もれなく選べるという意味で)

経営の授業が面白かったなら、経営・マーケティングのゼミ、とかね

ただ、宣伝も兼ねて一つ注意なんですが、
「金融系のゼミ」というものがありまして、おそらくうちのゼミもそこに属することになるわけですが、
これは専門科目1に、ピッタリ当てはまる授業がないんですね。
植田ゼミで言えば、
マクロっぽい内容も扱えばミクロ的な分析もするし、当然マーケットとファイナンスの知識も学びます。
現在の金融市場は会計基準とは切っても切れない関係にあるし、
統計的な知識も必要ですね。

全部じゃね〜かwwということになります。
ですから、専門科目1で面白かった分野、というのはあくまで指針にしかなりません。
最終的には、ゼミオリなどで、ゼミの人に聞かないとわからないですね(汗)


その点、植田ゼミでは幅広い教材を扱うので、
上で述べたように、経済学の知識全般を身につけることができるので、 ゼミがいろいろあって決められないけど、とにかく一生懸命勉強したい!という人にもピッタリです。

と少し宣伝(笑)

・雰囲気

1つ前の「ゼミの内容」が一番大事だと思うので、あとの項目ははさらっとしか書きませんが、
何回も述べているようにゼミというのは長い付き合いになるので、
ゼミがどんな雰囲気か、自分に合った雰囲気か、というのも大事なファクターだと思います。

ゼミによって、ゼミ中の雰囲気や、所属するゼミ生の傾向などがかなり異なります。
教授が進行役をつとめて厳格に進められるゼミもあれば、
和気藹々(わきあいあいってこんな字なんですね)とやっているゼミもあります。

しかし…… これは去年のゼミオリで筆者が感じたことなんですが、
ほとんどのゼミは、
「勉強をしっかりやるが、そればっかりでなく飲み会などもありとても仲が良いです。
ONとOFFがハッキリしているゼミです。」

と言ってた気がします

基本的にゼミの紹介の最後のフレーズはこれです(笑)
というか、こう言うのがナッシュ均衡みたいになってると思います。

実際、どのゼミもウソは言っていないんでしょうし、
多分僕もゼミオリでこう言うと思いますけど(笑)
選ぶ側から見るとこれだけではどうしようもないんで、
ゼミオリやガイダンスのときにゼミ生をつかまえて実際に話を聞いてみるのが一番です♪

・教授

教授で選ぶというのも一つのやり方ではあります。
普段の講義よりもゼミのほうが質問もしやすいですし、
いろいろと指導してもらえます。

ですから、前々から著書をよく読んでいたり、
この教授に教わってみたいなぁ、という人がいる場合は、
教授を目当てにゼミを選んでみてもいいと思います。

・就職先

多分、ゼミオリの資料などに、卒業生の就職先などが載っていると思います。

ゼミ生がどんな進路なのかを見ることで、
どのような分野に興味がある人が集まるのかがわかるので、参考になると思います。

ただ「ゼミの傾向がわかる」というだけで、
「その企業に入りやすくなる」ということはないのでご注意を。

まぁ当たり前ですよね。
4年の内定者の先輩のコネなんかあるわけないですから(笑)

・新勧期に流布する噂

オマケですけど、とにかくゼミ選びというのは情報が少ないので、
4月には根拠の無い噂が流れまくります。

○○ゼミの倍率は5倍とからしい

とかそんな感じのがww

大体こういうの根拠ありません。


それに周りの話を聞く限り、
経済学部のゼミに「ハズレ」は1つも無いと思います。
もし仮に一次選考で落ちてしまったとしても、
あまり調べていなかったゼミに二次選考で行くことになって、
実はそこがとても面白かった!!ということもよくある話です。 ですから、まずは入りたいな〜と思ったゼミに応募するのが一番いいと思います。

ゼミの選考方法一般


基本的にはレポート+面接です。
レポートはゼミによって内容はかなり異なりますが、
自己紹介+志望理由+α
というケースが多いと思います。

ちなみに、昨年度の植田ゼミでは
「"金融に関するエッセイと簡単な自己紹介"を合わせてA4用紙で数枚」
という内容でした。

自分の頭で考える能力が見られているようです。

それから、レポートに成績表を添付するのですが、
そのためよくある質問として、

「成績は関係ありますか?」

というのがあります……。
これ、答えるの難しいんですよ。
関係あるというわけではないけど、ないということもなさそうですよね。
(成績表添付されてきたら、やっぱり先生方は目を通しますよね……)
ですので、勉強するに越したことはない、と言っておきたいと思います。
一方、「植田ゼミに入るためにはマクロ・ミクロともに良以上じゃないと厳しい」などという噂が流れたりしていますが、 新4年生の中にはマクロ可やミクロ不可の人もいるので、気にしすぎる必要は全くないです。

それから、

今から何かやっておくといいことはありますか?

という質問もあると思うんですが、
専門科目1の試験勉強、本を読む、新聞やニュースをチェック、ぐらいだと思います。
本郷では、専門科目1の知識は前提ですべてが進んでいきますし、
レポートを書くときもその知識があればとんちんかんなことを書くことはないと思うので、
個人的には試験勉強が意外と大事なんじゃないかと思っています。

ダブルゼミ


ゼミの新歓が始まると「ダブルゼミ」という言葉を聞くと思います。
これは要するに2つのゼミに所属することです。

経済学部の履修の決まりで、ゼミは2つまでなら単位に認定されます。

意外とダブルゼミのやり方についての情報が少ない気がするので少し説明します。

基本的には2つのゼミに応募するだけですが、少しややこしいです。
4月にゼミの参加申し込みがありますが、これには1次と2次があります。
まず1次募集があります。
それが終わって選考の結果が知らされてから2次募集があります。
1次で選考に通って、さらに2次にも申し込んでそこでも参加が決まった場合に、
「ダブルゼミ」ということになります。

ということは、1次で落ちてしまった場合は残念ながらダブルゼミは不可能です。(自主ゼミに参加するという手はありますが)

また、2次についてはゼミごとに選考内容が異なるので注意が必要です。
すなわち、
「2次募集は行わない」のパターン
=入るなら1次募集しか無理

「1次でゼミが決まらなかった人のみ2次募集の対象」のパターン
=救済してくれるイメージ

「1次で決まった人のみ2次募集の対象」のパターン
=他のゼミの選考で落ちた人は受け入れないってこと

「2次募集も広く受け付けます」のパターン
=来るもの拒まず!

とあるわけです。
これらの情報はガイダンスや掲示板で告知されるのでチェックしておきましょう。

ちなみに、ダブルゼミ以上に少ないですが「トリプルゼミ」というのもあります。
2次までしか募集ないじゃん!と思うと思いますが、
これは要するに「ダブルゼミ」+自主ゼミということです。
単位も2つまでしか認められませんしね。

自主ゼミは単位が来ないので、経済学部が一括で行うゼミの選考の流れとは独立して、
選考が行われます。

ですから、上で説明したダブルゼミの流れに乗りながら、
それとはまた別にその自主ゼミに応募する形になります。


ダブルゼミ(トリプルゼミ)についてですが、
メリットとしては、
・いろんな勉強ができる
・友達が増える
が挙げられて(もちろん派生してノートが集まるとかありますけど)
デメリットとしては、とにかく
・時間が無くなる
ということがあると思います。

4月病にかかって、トリプルゼミやってみたら後々大変なことになって泣く
ということもありえます。

ダブルゼミを考える際は、事前に負担の重さなどをきちんと確認しておくといいでしょう。
ちなみに新4年生は10人中4人がダブゼミ(高橋明彦ゼミ、澤田ゼミ、小野塚ゼミ、新井ゼミ(自主ゼミ))です!
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